「九条の会」アピールへの賛同と
「奈良宗教者九条の会」設立へのご協力のお願い
憲法第九条は、人類が戦火に明け暮れ、多くの犠牲者を出し続けてきた悲しい歴史を繰り返す中で、やっとたどり着いた希望の灯火であり、戦争のない世界をめざす歴史の到達点です。
二〇〇四年六月、井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、奥平康弘、小田実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子さんら九氏が憲法九条改悪の動きを憂い「九条の会アピール」を発表し、「改憲の企てを阻むために、一人ひとりができるあらゆる努力を、今すぐ始めることを訴えます」とよびかけました。そして、二〇〇五年四月には、それぞれの帰依する宗教・信条を異にしながらも、九条と自らの信仰・信心を重ね、『九条の会』アピールの趣意を宗教界のすみずみに届けるために「宗教者九条の和」が発足されました。
私たちは奈良県下の多くの宗教者の賛同をえて、二〇〇五年十一月二十五日に「奈良宗教者九条の会」の準備会を発足させました。準備会では、さらに多くの宗教者に「九条の会」のアピールの賛同をひろげながら、本年春に「奈良宗教者九条の会」を発足をさせたいと考えています。
憲法九条の「改正」は、戦力の保持、交戦権を否定した九条二項を削除して、自衛隊を「戦争ができる軍隊」に変え、日本を再び「戦争をする国」にすることを目的としています。
戦争は、古(いにしえ)より受け継いできたかけがえのない豊かな自然も美しい景観も貴重な文化遺産も、そして何より尊い命をも傷つけ奪い去ります。
いま、それぞれの宗教の教義・精神に従い、互いの宗教の違いを超えて、「九条の会アピール」に賛同し、憲法九条を守る世論を広げていく幅広い協力と共同が求められています。平和と生命の尊厳を守るという宗教本来の立場にたち、「九条の会」アピールへの賛同と、「奈良宗教者九条の会」の設立への呼びかけ人になって下さいますよう、ご協力をお願いするものです。
二〇〇六年一月末日
奈良宗教者九条の会準備会
---呼びかけ人(2月10日現在---
石川 欣也 (浄土真宗本願寺派善正寺住職)
池田 彰心 (浄土真宗本願寺派正行寺住職)
植田 義弘 (天理教)
上原 しのぶ (日本基督教団会員)
上原 建也 (日本基督教団会員)
小倉 雅昭 (浄土真宗本願寺派住職)
大須賀登美子 (天理教教会長)
大野玄妙 (法隆寺管長)
久堀 勝敏 (浄土真宗本願寺派光雲寺前住職)
工藤 良任 (真言律宗般若寺住職)
栗原 宏介 (日本基督教団奈良教会伝道師)
桑山 大祐 (浄土真宗本願寺派僧侶)
古賀 久幸 (聖公会奈良教会司祭)
小柴 正巳 (日本基督教団会員・元私立高校校長)
佐伯快勝 (真言律宗総本山西大寺宗務長)
佐々木泰麿 (浄土真宗本願寺派浄照寺前住職)
ジョン・ウオルシュ(マルスト会カトリック修道会会員)
関 俊道 (黄檗宗光雲寺閑栖)
清水 貢 (元天理高校野球部監督)
杉本 憲昭 (奈良宗平協理事)
高見 敏雄 (日本基督教団西大和教会牧師)
田辺 実 (奈良宗平協理事)
玉井 祥文 (浄土真宗本願寺派僧侶)
當麻 秀圓 (真宗大谷派正行寺前住職)
中田 聖観 (華厳宗新薬師寺住職)
長松 至英 (浄土真宗本願寺派正覚寺住職)
法沢 恵造 (単立・西照寺住職)
三浦 恒久 (聖公会八木教会牧師)
宮崎 快堯 (真言律宗白毫寺住職)
平野 和久 (曹洞宗東明寺住職)
藤井 聖仁 (浄土真宗本願寺派明光寺住職)
藤田 彰史 (浄土真宗本願寺派西蓮寺住職)
古山 款夫 (浄土真宗本願寺派浄教寺住職)
山内 宥厳 (東光寺住職)
吉川 清明 (浄土真宗本願寺派僧侶)
吉水 成弘 (浄土宗西福寺住職)
吉本 眞澄 (浄土真宗本願寺派善行寺住職)